年間第8金曜日

第一朗読  シラ書(集会の書) 44:1、9-13

 誉れ高き人々をたたえよう、

 我々の歴代の先祖たちを。

  (しかし、先祖たちの中には)
 忘れ去られた者もある。

 彼らは、存在しなかったかのように消え去り、

 あたかも生まれ出なかったかのようである。

 彼らの子孫も同様であった。

 しかし慈悲深い先祖たちの

 正しい行いは忘れ去られることはなかった。

 彼らの子らのもとに、

 良き遺産、孫たちが残る。

 彼らの子孫は契約を守り、

 先祖たちに倣ってその子供たちも契約を守る。

 彼らの子孫はとこしえに続き、

 その栄光は消え去ることがない。

福音朗読  マルコによる福音     11:11-26

 (群衆の歓呼の声とともに、)イエスはエルサレムに着いて、神殿の境内に入り、辺りの様子を見て回った後、もはや夕方になったので、十二人を連れてベタニアへ出て行かれた。

 翌日、一行がベタニアを出るとき、イエスは空腹を覚えられた。そこで、葉の茂ったいちじくの木を遠くから見て、実がなってはいないかと近寄られたが、葉のほかは何もなかった。いちじくの季節ではなかったからである。イエスはその木に向かって、「今から後いつまでも、お前から実を食べる者がないように」と言われた。弟子たちはこれを聞いていた。

 それから、一行はエルサレムに来た。イエスは神殿の境内に入り、そこで売り買いしていた人々を追い出し始め、両替人の台や鳩を売る者の腰掛けをひっくり返された。また、境内を通って物を運ぶこともお許しにならなかった。そして、人々に教えて言われた。「こう書いてあるではないか。

  『わたしの家は、すべての国の人の

     祈りの家と呼ばれるべきである。』

   ところが、あなたたちは

     それを強盗の巣にしてしまった。」

 祭司長たちや律法学者たちはこれを聞いて、イエスをどのようにして殺そうかと謀った。群衆が皆その教えに打たれていたので、彼らはイエスを恐れたからである。夕方になると、イエスは弟子たちと都の外に出て行かれた。

 翌朝早く、一行は通りがかりに、あのいちじくの木が根元から枯れているのを見た。そこで、ペトロは思い出してイエスに言った。「先生、御覧ください。あなたが呪われたいちじくの木が、枯れています。」そこで、イエスは言われた。「神を信じなさい。はっきり言っておく。だれでもこの山に向かい、『立ち上がって、海に飛び込め』と言い、少しも疑わず、自分の言うとおりになると信じるならば、そのとおりになる。だから、言っておく。祈り求めるものはすべて既に得られたと信じなさい。そうすれば、そのとおりになる。また、立って祈るとき、だれかに対して何か恨みに思うことがあれば、赦してあげなさい。そうすれば、あなたがたの天の父も、あなたがたの過ちを赦してくださる。」