キリストに倣いて(3.35.3 この世においては誘惑を免れ得ないこと)
あなたはいつでも自分の意のままに、霊的慰めを受けることができると思うのか?
わたしの諸聖人も始終それを受けていたわけではない。かえって多くの苦しみや、さまざまな誘惑や、大なる悲しみに出会ったのであった。
けれどもかれらは「この世の苦しみが、私たちの身の上に現われるべき将来の光栄に及ぶものではない」(ロマ書8.18)ことを知り、何事においても忍耐して凌ぎ、自分よりも神を頼みとしたのである。
多くの人々がおびただしい涙を流し、大いに骨を折って、ようやくのことで手に入れたものをあなたはすぐに得ようと思うのか?
「主に希望せよ、雄々しかれ、心を強くせよ!」(詩編26.14) 落胆するな、退くな、ただ神のみ光栄のために身も魂も投げ出せ。
わたしはあなたにゆたかに報いよう、そして、わたしはあらゆる患難不幸に際してあなたとともにいるだろう。