キリストに倣いて(3.36.2 人のむなしい批評に対して)

 かれは他人の教化と救霊のために、全力を尽くして働いた。しかしときどき人々から是非され、軽蔑されるのを免れることはできなかったのである。

 それでかれは、すべてをご存じの神に、いっさいをお任せし、自分を悪しざまに言う者や、自分について根拠のない誤った考えを抱いている者や、勝手にいろいろなことを言いふらす者に対しても、忍耐、謙遜をもって自分を守ったのであった。

 けれども時にかれにも弁解することがあった。それは、自分が黙っていて、そのため弱い人々をつまずかせることがないためであった。