キリストに倣いて(3.51.1 高いことに力足りぬときは低いことに努力すべきこと)

 わたしの子よ、あなたはいつも変わらずもっとも熱烈に、善徳を望み続けることはできないし、また最高度の観想をしつづけるわけにも行かない、かえって原始の堕落のためにときどき身を貶して低いことに従い、この朽ちるべき人生の重荷を、しぶしぶながらも、いやいやながらも、担うことが重要なのである。

 あなたがその死すべき肉体を持っている間は、心にいやな気持と苦しみとを感ずるだろう。

 それゆえあなたは、肉をまとうている間は、しばしば肉の重荷を嘆かなければならぬ。なんとなれば、あなたはたえず霊の操や神の観想にばかりふけっていることができないからである。