キリストに倣いて(3.51.2 高いことに力足りぬときは低いことに努力すべきこと)

 そういうときあなたにとってためになるのは、卑い外部の仕事に逃れ、善業をして心を慰め、わたしが天から来て訪れるのを固い信頼を持って待ち望み、ふたたびわたしの訪問を受けてすべての苦しみから救われるまで、あなたの逐謫流浪と心のさびしさとを、忍耐強くこらえることである。

 なんとなれば、わたしはあなたに苦労を忘れさせ、内心の安らかさを味わわせるだろうからである。

 わたしは聖書の緑野をあなたの前に展げて見せよう、そうすればあなたの心もひろびろとなって、わたしの戒律の道を走りはじめることもできるだろう。

 そしてそのときあなたは、「この世の苦しみは、私たちの身の上にあらわれるべき将来の光栄におよぶものではない。」(ロマ書8.18)と言うだろう。