キリストに倣いて(3.54.16 本性と恩恵とはその働きが異なること)

 本性は万事を自分に帰し、働くのも争うのもみな自分のためにする。

 しかるに恩恵は、万事をその本源なる神に帰し、いかなる善も自分によるものとせず、またうぬぼれて威張ることもない。そして争わず、自分の意見を他人の意見よりすぐれていると思わず、何を感じ、何を考えるにも、永遠の英知とその聖なるおん裁断に従うのである。