キリストに倣いて(3.49.5 永遠の生命に対するあこがれ、および戦う者に約束された報賞がいかに大きいかということ)

 他人は大いに人々の賞賛を博するが、あなたは黙殺されるということもあろう。

 他人はあれやこれやといろいろ委ねられるが、あなたは役立たずと思われることもあろう。

 本性は時としてこういうことを恨めしく思うが、それを黙ってジッとこらえるならば実に偉大なことである。

 こういうこと、およびこれに似た多くのことで、主の忠実なしもべは、どれほど自分を捨てることができるか、またどれほど万事において自分を枉げることができるかを試されるのがつねである。

 自分の意志に逆らうことを見たりこらえたりするときほど、あなたが自分に死することを必要とする場合はほとんど他にあるまい。わけてもあなたに不適当で、ほとんど無益と思われることを命じられる場合は、特にそうである。

 そしてあなたは、権威の下にあって上の権力に抵抗することができないから、それで他人の指図のままに動き、まったく自分の意志を捨てることがつらく思われるのである。