キリストに倣いて(3.48.5 永遠の日およびこの世の苦悩について)

 私が心で天上のことを思いめぐらしているのに、たちまち雲霞のごとく肉情が起こって私の祈りを妨げるとき、私の内的苦しみはどれほどでしょう!ああ私の神よ、私から遠ざかりたもうな、またおん怒りをもっておん召使から離れたもうな。

 主の雷光を放射ってこれを打ち散らし、主の矢を射て敵の幻影を追い払って下さい。

 私の意識を主に集中させ、私にこの世の物事をことごとく忘れさせてください。すべての邪念を速やかにしりぞけ、軽んずるようにさせてください。

 ああ永遠の真理よ、来て私を助け、私がどんな虚栄心にも動かされないようにしてください。

 天上の甘美よ、来てすべての不潔を、み顔の前から逃げ去らせてください。

 また私を大目に見て、私が祈りのとき主以外の何かを思うたびに、おん哀れみをもって私をおゆるしください。

 なんとなれば私は、心から告白いたしますが、いつも非常に気が散るからであります。

 すなわち私はしばしばからだの立居するところにおらず、むしろ思念のおもむくところにいるからであります。

 私は私の思念のあるところにおり、そして私の思念は、しばしば私の愛するもののあるところにあります。

 私の心に一番浮かびやすいのは、うまれつき私の喜ぶものか、あるいは習慣となって私に楽しいことかであります。