キリストに倣いて(3.58.4 高遠なことや、うかがい知るを許さぬ神のおぼしめしをせんさくせぬこと)

 わたしはその首席の者と末席の者とを知り、無量の愛をもってかれらをみな抱擁している。

 わたしはわたしの諸聖人において賛美されるべき者である。わたしは万物にまさって祝されるべき者、かれら(諸聖人)のおのおのにおいて崇められるべき者である、なんとなれば、わたしはかれらがさきに自らなんの功績も立てなかったのに、これを選み、このように光栄を与えて偉大な者にならせたからである。

 だからわたしの諸聖人中のもっとも小さい者を軽蔑する人は、そのもっとも大きいものをもとうとばないのである、それはその最小の者も、最大の者も、ともにわたしが想像ったものだからである。

 また諸聖人中のだれかをけなす人は、わたしをもけなすのであって、また天国にいる他のすべての者をもけなすのである。

 かれらはみな愛の絆で結ばれ、一体となっており、同じ感情、同じ意志を持ち、みなおたがいに愛し合っているのである。