キリストに倣いて(4.5.2 秘跡の尊さと司祭の地位について)

 だからあなたは、このいともとうとい秘跡については、何事でも、自分の五官や目に見える徴よりも、全能の神のほうを信ずべきであり、したがってまたこれを行なうには、畏れと敬いとの念をもって近づくべきである。

 自分に注意し、司教の按手によってどういう職務があなたに授けられたかを、よくよく考えて見よ。

 見よ、あなたが司祭とされ、聖別されたのは、ミサを行なうためである。だから犠牲をささげるべきときには忠実敬虔にこれを神にささげ、そのふるまいにいささかも非難の余地のないよう心がけるがよい。

 あなたは責任が軽くなったのではない、かえっていっそう強い規律の絆でしばられ、聖徳をもっと完全にする義務を負わされているのである。

 司祭たる者はあらゆる善徳に飾られ、他人に善良な生活の亀鑑を示すべきである。

 その言行も野卑でなく、普通一般の人々のようでなく、天上の天使がたや地上の完全な人々のようでなければならない。