キリストに倣いて(4.10.2 聖体拝領はかるがるしく廃止してはならぬこと)

 というのは、聖体拝領の準備をしているとき、サタンにいっそう悪い考えを吹きこまれる人もあるからである。

 この悪魔は、ヨブ記にも記してある通り、神の子たちの中に来て、そのいつもながらの悪意をもってこれを悩まし、あるいは過度に怖じけさせてこれを困らせ、もってその熱心を減じ、あるいは襲撃してその信仰をうばい、まったく聖体拝領をやめるか、少なくとも冷淡な心でそれに近づくようにさせようとするのである。

 しかしその奸策や暗示がいかに汚らわしく恐ろしいものであっても、それを気づかうことなく、かえってその幻影をことごとくかれ自身の頭上に投げ返してやるがよい。

 あさましいかれは軽蔑し嘲笑してやるべきで、その攻撃や、かれの起こす不安動揺のために聖体拝領をやめてはならぬ。