キリストに倣いて(4.12.4 周到な注意をもってキリストを拝領する準備をなすべきこと)

 しかしながら、聖体拝領の前敬虔に準備するだけでなく、その秘跡拝領ののちも注意してその敬虔を保つようにしなければならぬ。拝領後注意して自分を慎しむことは拝領前敬虔に準備することに劣らず大切である、と言うのは、拝領後よく慎しむのは、新たに恩恵をこうむる最良の準備だからである。

 すぐさま外部の慰めにおぼれてしまうようでは、恩恵を受けるに足らぬ者となるだろう。

 多弁を慎しみ、静かな所にいてあなたの神を味わい楽しむがよい、なんとなればあなたは全世界もあなたからうばい去ることのできないお方をわがものとしたからである。

 わたしはあなたが自分の全部をささげるべき者である。そうすればあなたは、今後自分によらず、わたしによってすべての心配なしに生きることができるだろう。