キリストに倣いて(4.13.3 敬虔な人はこの秘跡にこもりたもうキリストと心を尽くして一致するよう望むべきこと)

 けだし、いかなる国民か、キリスト教民のように、栄誉を与えられたものがほかにあるだろうか?

 また、神がその光栄のおんからだをもって養おうとおはいりになる信心深い霊魂のように、天下いかなる被造物が愛されているでしょうか?

 ああ言語に絶する恩恵よ!ああ驚愕すべきご愛顧よ!ああ人間にだけ特別に与えられる無限の愛よ!

 しかしこのお恩恵に対し、かくも広大なおん慈しみに対し、私は何をもって主にお報いしたらよろしいでしょうか?

 私の心をまったく神にささげ、これを主と緊密に一致させるほか、主におささげして喜んでいただくことのできるものは、私に何一つないのであります。

 ですから私の霊魂がまったく神に一致した時には、私の全心全霊は喜びにこおどりすることでしょう。

 主はその時私に仰せになるでしょう、「あなたがもしわたしとともにいることを欲むならば、わたしもまたあなたとともにいよう。」と。そうしたら私はお答えいたしましょう、「ああ主よ、ねがわくは私とともにお留まり下さい、私は喜んで主とともにおりましょう。」と。

 私の心が主と一致すること、これこそ私の唯一の望みであります。