キリストに倣いて(4.13.2 敬虔な人はこの秘跡にこもりたもうキリストと心を尽くして一致するよう望むべきこと)

 まことに主こそは「私のお愛しする者、万人のうちから選んだ者」(雅歌5.10)でありまして、私の魂は生涯いつの日も主のうちに住むことを喜ぶのであります。

 まことに主こそは私の平和の君でありまして、この上ない平和、真の安息は、主のうちにあり、主を離れてはただ苦労と悲哀とかぎりない悲惨とがあるばかりであります。

 「主は真に隠れておいでになる神」(イザヤ45.15)でありまして、主のおん勧めは悪人らと関係なく、主のおん語らいは、謙遜な者、純真な者とのみあるのであります。

 ああ主よ、主の霊はいかに甘美でしょうか?主はその甘美を主の子らに示すために、天からくだったこの上なく美味なパンをもってこれをお養いになるのであります。

 たしかに私たちの神なる主が、主を信ずるすべての者に近くにおいでになるほど、自分の神々を自分に近く有する、そういう偉大な国民はほかにありません。そして主は信者の日毎の慰めのため、またその心を天に引きあげるため、主ご自身を与えてこれを食べさせ、これを楽しませて下さるのであります。