キリストに倣いて(4.16.2 われわれの必要をキリストに打ち明けてその恩恵をねがうべきこと)

 ごらん下さい、私はみ前に貧しくはだかで立ち、主のご恩恵を請い求め、主のおん哀れみをおねがいいたします。

 なにとぞこの飢えた乞食に食を恵み、主の愛の火をもって私の冷淡な心を燃やし、主の臨御の輝きをもって私の盲目を照らして下さい。

 私に地上いっさいのことを厭わせ、あらゆる耐え難いこと、不愉快なことを耐え忍ばせ、すべての卑しい物、造られた物を軽蔑させ、忘れさせてください。

 私の心を天にあげて主に向かわせ、地上にさすらっている私をこのまま打ち捨てておおきにならないでください。

 いまからのち、永久に主にのみ私の楽しみとなっていただきたいものであります。

 なんとなれば主のみ私の食物であり、私の飲物であり、私の愛であり、私の喜びであり、私の甘美であり、私のよきものいっさいであるからであります。